過去にあるパートナー様から「チケット余ったから、なんか教育してよ」と少々無茶な依頼がありました。そのパートナー様は私がBaanに携わる遥か昔からのヘビーユーザーであり「普通の機能では絶対満足しない」とばかりにニッチな機能で臨みました。結果は半ば呆れながらも知識欲求を少しは満たしたようです。
標記機能はその一つです。
「原価管理」といえば一般的には企業運営の中核であり、心臓部です。それに該当する部分は製造モジュール内であり、会計統合経由で認識できる各種原価差異であります。
では、会計モジュール内の「原価管理」機能は何かと言いますと、各種原価時間レートの算出機能です。
標準原価計算や実際原価算出には、「1時間あたりの機械稼働コスト・労務費・間接経費」が必要になります。それら時間レートを算出する為に
「分母:累積機械稼働時間、累積労働時間、作業場面積、その他」
「分子:勘定科目(補助科目)別残高、その他」
をマスタ設定し、実データを基に算出、各種新レートに本番反映できるものです。
これに対し、パートナー様やお客様の反応は。
「レート算出はExcelでよいのでは」
「設定が面倒くさい」
「設定ミスで誤ったレートが不意に上書きされたら困る」
という否定的な反応に凹むものの、好意的なものもあり
「ヒューマンエラーの介入がExcelより格段に少ない」
「設定ミスをしても再現性があり、原因分析の労力が少ない」
この機能を作成した人々の労力が少しは報われ、一縷の望みが見えたような気がします。でも、私の知る限りでは導入運用実績がないのが悲しいところです。
(推敲していませんので、徐々に更新します)